室伏も末續も次々惨敗 「スター意識」があだ?世界陸上


あの室伏がまさかの6位、末續、醍醐、そして、沢野が次々にけいれんを起こして…。TBSが運営する世界陸上大阪大会で、日本選手の苦戦が続いている。そんな事態に、08年に北京五輪を控えた陸上関係者から、「選手はあまりスター意識に走らないで」と苦言が出た。選手らは、スターの仕事の方が忙しかったのだろうか。

派手な演出したTBSに責任?
メダルを期待されていたニッポン男子棒高跳びのエース、沢野大地選手(26)。しかし、2007年8月30日の予選では、全身のけいれんで、3回目パスの後、高さを上げて挑戦した1回目は、バーに触れることもできず、「記録なし」の屈辱的な結果となった。翌日付のスポーツニッポンには、跳躍失敗後に自分の手のひらを見つめる沢野選手の写真が大きく掲載された。

「何でこうなってしまうのか。ホントに申し訳ない」。世界陸上では、男子200メートルの末續慎吾選手が、同走り高跳びの醍醐直幸選手が、けいれんを起こしてともに予選落ちした。それだけに、沢野選手には、悪夢を再現してしまったとの思いがあった。働けど働けど…じっと手を見る――そんな啄木のような心境なら、あきらめもつくはずだが…。

大阪世界陸上


大阪世界陸上第1日 男子四百メートル障害予選(25日・長居陸上競技場) 世界選手権で2度の銅メダルを獲得した為末大(29)=APF=がまさかの予選落ちを喫した。予選3組に出場した為末は49秒67で同組6位に終わり、各組5位以下のタイム順では0秒01差で上位4位に入らず、準決勝進出を逃した。
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 5組に出場した成迫健児(23)=ミズノ=は3位で準決勝に進んだ。2組の吉形政衡(25)=三洋信販=は6位で準決勝に進めなかった。

 為末は1台目でハードルを倒すまさかの出だし。最終コーナーを回り、4位争いをしていたゴール前で両脇から2選手にさされ6着に沈んだ。

 為末大「自分が許せない気持ち。調整もピンポイントで狙いすぎ、谷間に来てしまった。何かがいつもと違った。不安はあった。それが見事に出てしまった。自分にとって処理しきれなかった。こういう体調ならこういう結果がでる−その調整がどうしてもできなくて、今日レース前にやってもできなかった。これはどうなんだ…と思ったら、それが見事に出てしまった。コーチをつけないスタイルが不利に働いた」

 成迫健児「(決勝まで)3回走るイメージはできている。次は課題の前半にも意識を置いて、さらに自分のレースをしていきたい」

 吉形政衡「声援に応えようとして自分の中でテンションが上がりすぎてしまった。前半に行きすぎてしまった。メンタルをコントロールできなかった」

 ◆為末大(ためすえ・だい)1978年5月3日、広島市生まれ、29歳。小学2年で陸上を始める。広島皆実高3年でインターハイ四百メートル、国体四百メートル障害を制覇。法大では四百メートル障害でインカレ3連覇。01、05年の世界選手権四百メートル障害で銅メダルを獲得。大阪ガスを経て04年にプロに転向。170センチ、66キロ。